はじめに
近年、企業の採用活動においてインターンシップは非常に重要な位置づけを占めています。特に短期・長期を問わず多くの学生が参加し、実践的な業務体験を通じてスキルや知見を深める機会として活用しています。しかし、数ある学生の中でどのようにして評価され、企業から好印象を得るのかは意外と知られていません。そこで本記事では、一橋大学の学生である私が実際に参加したインターンの経験を振り返りながら、「インターンで評価される学生の特徴」について具体的に解説していきます。
グループワークで物怖じしない積極性
インターンで頻繁に行われるのがグループワークです。新しいチームメンバーとの短期間でのコミュニケーション、与えられた課題を最終的な成果物としてまとめあげる力などが問われます。私の参加したインターンでも複数のチームに分かれてプロジェクトを進める場面が多くありました。その際、物怖じせずに積極的に発言することで成果物のクオリティを高められた点が評価されました。
なぜ積極的な発言が評価されるのか
- アイデアの幅が広がる
周りが気づけなかった視点を提供することで、チーム全体の思考を活性化させる効果があります。 - 主体性を示せる
課題に対して自発的に取り組む姿勢は、プロジェクト推進力につながります。
インターンの現場は短い期間ながらも成果を出すことが求められるため、遠慮して何も言わないまま終わると「何を考えているのか分からない」と評価されがちです。少々踏み込みすぎると思っても、建設的な意見であれば積極的に発言することをおすすめします。
知識だけでなく「人当たりの良さ」が鍵
インターン生に期待されるのは、頭脳明晰であることだけではありません。グループ内の雰囲気を良くするコミュニケーション能力も高く評価されます。実際、私が参加したインターンでも最終的な評価に影響したのは以下のような「人当たりの良さ」でした。
具体的な「人当たりの良さ」の向上方法
- 常に笑顔で接する
笑顔でいることで周囲も話しかけやすくなり、チームの士気も自然と高まります。これはオンライン・オフラインを問わず言えることです。 - 相手の目を見て話す
アイコンタクトは誠実さや信頼感を伝える基本。とくに目を合わすことで「きちんと話を聞いていますよ」という姿勢が示せるため、初対面でも関係性を築きやすくなります。
一見地味に思えるような方法ですよね。しかし、インターンに参加している間ずっとこのような小さな配慮を積み重ねることによって、最終的にはチームに良い影響を与え、社員の方から「一緒に働きたい」と思ってもらえる人材に近づくことができます。例えば5daysのインターン中にずっと無愛想な表情と態度の人と、上記で示したような人では、たとえグループワークの作業で同じレベルの貢献をしたとしても、インターン最終日に下される評価に差が出てしまいます。
分からないところは積極的に質問する
インターンの期間中は、企業の社員がメンターとしてサポートを行うことが多々あります。特に新しい領域や実務に不慣れな学生にとって、業務内容を把握するのは容易ではありません。そこで大切なのが、分からない点を素直に質問する姿勢です。
質問するメリット
- 熱意をアピールできる
分からないまま放置せず、納得いくまで質問することで意欲の高さを示すことができます。 - 業務理解のスピードが上がる
インプットの質と量が向上し、グループワークでのアウトプットも自然と良いものになっていきます。
私自身も、「ここで質問したら迷惑ではないか」と思う場面はありましたが、遠慮せずに尋ねることでプロジェクトの理解が深まり、結果的に効率的な仕事ができるようになりました。むしろ、「質問しない=興味がない」と捉えられるリスクの方が大きいので、積極的にメンターや社員を頼る姿勢を持つことをおすすめします。
反対意見には必ず「理由」と「代替案」をセットで
グループワーク中、メンバーの提案や方針に疑問を持つことは珍しくありません。しかしその際、ただ反対を示すだけでは評価を下げる要因となってしまいます。「○○だから反対です」という否定要素だけを伝えると、議論がそこで止まってしまうからです。
建設的な反対意見の伝え方
- まず相手の考えを肯定する
「そのアイデア自体は面白いと思いますが~」のように、相手へのリスペクトを忘れないことが大切です。上記で説明した、「人当たりの良さ」の低下を防ぐことができます。 - 反対の理由を具体的に述べる
「顧客ニーズの観点が不足している」「実現までのコストが大きい」など、定量・定性の両面から根拠を伝えます。 - 代替案を合わせて提案する
「もしこうした工夫をすればコストを抑えられるのではないか」というように、別の視点や案を示すことで会話が続き、より良い成果へとつながります。
私が経験したグループワークでも、否定的意見だけ述べて止まってしまう場面がありました。その度にファシリテーターから「どうしたらいいと思う?」と問い返され、結局はそこから次のアイデアを提案しなければ先に進めません。反対意見はグループワークの生産性を高めるためにも重要ですが、前向きな提案とセットであることが評価の分かれ道になると強く感じました。
おわりに
インターンは、企業の実際の業務を体験できるとともに、自分の強み・弱みを客観的に把握できる非常に貴重な機会です。振り返ってみると、積極的な発言や質問、人当たりの良さ、建設的な意見交換がインターンでの評価を高めるうえで大きなポイントだったと感じています。これらは学生生活でも学べることですが、限られた期間で成果を求められるインターンの場ではより一層重要視されるのだと実感しました。
これからインターンに参加しようと考えている方は、ぜひ上記のポイントを意識して取り組んでみてください。知識やスキルだけでなく、人とのコミュニケーション能力や主体性こそが評価される大きな要素となります。短い期間の中でも多くを学び取り、今後のキャリアに繋げられるよう、主体的かつ前向きな姿勢で挑戦してみましょう。
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